東京2020大会FAQ~1年前を迎えて~

東京2020大会1年前を迎え、皆様から寄せられるご質問を15項目に整理しFAQを作成しました。

目次

1.大会の意義・レガシー
2.新型コロナウイルス感染症対策
3.大会経費
4.気運醸成
5.暑さ対策
6.東京2020オリンピック聖火リレー
7.ボランティア
8.東京2020オリンピック観戦チケット
9.施設整備
10.施設の後利用
11.スムーズビズ
12.東京2020パラリンピック競技大会
13.バリアフリー
14.復興オリンピック・パラリンピック
15.多言語対応




東京2020大会FAQ

1.大会の意義・レガシー

お答えします

 東京2020大会については、これまで、この夏の開催に向けて多くの関係者とともに準備を進めてきたところですが、新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりを受け、来年に延期されることとなりました。大会の開催のためには、まずは、ウイルスという見えざる敵に打ち勝つための取組に邁進していきます。世界が一丸となってこの難局を乗り越え、人類がその絆をさらに強めた象徴となる、そのような希望溢れる大会の実現をすることは、全ての人々にとって大きなレガシーとなると確信しています。そのためにも、まずはこの感染症との戦いに、引き続き全力を尽くしていきます。

2.新型コロナウイルス感染症対策

お答えします

 アスリート、大会関係者、観客など全ての方にとって、安全で安心な大会を実現させるためには、新型コロナウイルス感染症対策が最も重要です。7月のIOC総会で組織委員会から、秋以降に、総合的なコロナ対策の検討を行うため、国がイニシアチブをとる、組織委員会、都の三者での会議を開始するとの報告がありました。引き続き、IOC、IPC、組織委員会、国、WHOなどの関係機関と連携し、水際対策、検査体制、感染予防策など幅広く検討を行い、来年の大会に向けた準備を進めていきます。

3.大会経費

お答えします

 都民・国民の皆様の理解と共感を得て大会を開催するためには、コスト縮減が必要です。そのため、大会経費については、サービスレベルの水準を最適化・合理化する施策を検討するとともに、延期により生じるコストの削減を図ることで、IOC、国、組織委員会と認識を共有し、議論を行っているところです。こうした中で、7月のIOC総会では、大会の簡素化について、大会を華美なものとせず、簡素化する議論を進め、9月に成果を報告できるよう努力すること、また、大会延期に伴う追加経費について、サービスレベルの水準の見直しの検討等も踏まえ、この秋にも示せるよう取り組んでいくことが報告されました。こうしたことを踏まえながら、引き続き、IOC、国、組織委員会はじめ関係機関と共同で議論を行い、大会の準備を進めていきます。

4.気運醸成

お答えします

 オリンピック・パラリンピックの気運醸成のためには、都民・国民の皆様のご理解と共感、そして、安全・安心への配慮が必要です。そのため、大会1年前の7月23日には、これまで実施してきたような集客を伴うイベントは行わず、アスリートにエールを送るとともに、感染症と闘う医療従事者、社会基盤を支えるエッセンシャルワーカーの方々への感謝や尊敬を込めて、メッセージ映像を制作し、発信いたしました。来夏に向けて練習に励むアスリートの方々や、将来を担う子どもたちにとって、東京2020大会は大きな希望であると思います。また、自治体や地域の皆様も準備を整えていいただいています。今後も、組織委員会などの関係者と連携し、都民・国民の皆様のご理解が得られる形で、大会の気運醸成を図っていきます。

5.暑さ対策

お答えします

 新型コロナウイルス感染症対策とともに、東京の厳しい暑さから都民や観客等の方々の健康と安全を守ることは極めて重要であると考えています。暑さ対策については、これまでの試行検証を踏まえ、暑さの軽減に有効な日陰を確保するほか、ネッククーラーや飲料の提供を行うなど、ハード・ソフトを組み合わせた重層的な対策を講じていきます。コロナ禍における、新しい日常を保ちながら、暑さ対策への取組を効果的に進めるため、引き続き、組織委員会を始めとする関係機関と連携し、暑さ対策に万全を期していきます。

6.東京2020オリンピック聖火リレー

お答えします

 新たな聖火リレーの日程や内容については、組織委員会において検討を行っています。この聖火が文字通り希望の灯となるよう、都としてまずは、新型コロナウイルス対策に万全を尽くし、来年の大会に向けた準備を進めていきます。

7.ボランティア

お答えします

 ボランティアの皆様は、アスリートと並ぶ大会の主役であり、シティキャスト(都市ボランティア)は、開催都市の顔となる大切な存在です。面談・研修に参加いただいた方々には、引き続き可能であれば、シティキャストとして多くの選手・観客をぜひともお迎えいただきたいと思っています。都としては、シティキャストをはじめ、すべての方々にとって安全で安心な大会となるよう全力を尽くしていきます。ぜひ、来年の大会では、ご活躍いただけることを願っています。

8.東京2020オリンピック観戦チケット

お答えします

 競技会場とセッションスケジュールが決まったところであり、チケットについては、原則そのままご利用いただけるよう、検討していると組織委員会から聞いています。ご来場が困難な場合には、希望者に払い戻しを行う予定とのことです。

9.施設整備

お答えします

 都が整備している新規恒久施設は、今年2月の東京アクアティクスセンターの竣工で、全ての施設が完成しました。大会が延期となったことから、これらの施設が少しでも都民の皆様に親しまれるよう、大会開催までの間の利用について検討していきます。また、新たなスポーツの拠点とするとともに、周辺施設とも連携して地域の魅力やにぎわいを創出していきたいと考えています。引き続き、大会後の有効活用について十分検討を進め、都民の皆様に長く愛されるレガシーとしていきます。

10.施設の後利用

お答えします

 大会に向けて整備した施設は、大会後においても多くの都民の皆様に利用される施設としていくことが重要であり、同時に、各施設の収益向上を図り、施設運営に係る負担を可能な限り縮減していくことが大切です。このため、有明アリーナのコンセッションをはじめ、大会後の施設管理者を大会前の早期に決定し、大会後の施設運営に円滑に移行できる体制を既に整えています。都民のスポーツ振興や障がい者スポーツの場としての活用など、都が整備する公共的な施設としての役割を果たしながら、大会後も多くの都民の皆様に利用され親しまれる施設とし、持続可能なレガシーにしていきます。

11.スムーズビズ

お答えします

 大会時の輸送においては、円滑な大会運営と、経済活動の維持との両立を図ることが重要です。そのため、大会期間中の交通混雑緩和に向けては、テレワーク、時差ビズ、交通需要マネジメントを一体的に進める「スムーズビズ」の取組を実施してきました。また、今般の新型コロナウイルス感染症対策として、テレワークを一層普及させるため、テレワークを導入する企業に対し緊急支援を行いました。これらの取組が、大会時の混雑緩和はもとより、働き方の新しい形となり、レガシーとして根付くよう、取り組んでいきます。

12.東京2020パラリンピック競技大会

お答えします

 東京は、世界で初めて2回目の夏季パラリンピックを開催する都市です。これまでも、パラリンピックの成功なくして東京2020大会の成功はないと申し上げてきました。大会延期については、多くのアスリートをはじめ、各団体や選手を支えてくださっている方々など、多くの関係者の皆様が心配されたことと思います。パラアスリートは、積み重ねてきた鍛錬の成果を発揮することを心待ちにし、また、世界中の人々が、パラリンピックの観戦を楽しみされていることと思います。パラリンピックの成功のためにも、まずは、ウイルスという見えざる敵に打ち勝つための取組に邁進していきます。

13.バリアフリー

お答えします

 都では、大会を契機として、誰もが暮らしやすい東京の実現に向けて、バリアフリー化に全力で取り組んでいます。大会に向けては、アクセシビリティに配慮して競技会場を整備したほか、歩道の段差解消、鉄道駅におけるホームドアやエレベーターの設置などを進めてきました。また、全国で初めて、宿泊施設の一般客室についても段差解消などを事業者に求める条例の改正を行ったほか、宿泊事業者への補助の拡充や施設のバリアフリー情報の発信強化なども進めています。さらに、心のバリアフリーなどソフト面の取組も加速させていきます。ハード・ソフト両面からバリアフリー化を進め、パラリンピックを成功させるとともに、「ダイバーシティ」を着実に実現し、障がいのある人もない人も、互いに尊重し、支え合う共生社会をつくりあげていきます。

14.復興オリンピック・パラリンピック

お答えします

 「復興オリンピック・パラリンピック」は東京2020大会の原点であり、被災地の復興なくして大会の成功はありません。大会の熱気と共に、復興に向けて力強く歩む被災地の姿を世界に発信し、支援していただいた全ての方々に感謝を伝える場としたいと考えています。オリンピックの初戦は、当初の予定通り、ソフトボールが福島県のあづま球場で、サッカーが宮城県の宮城スタジアムで行われることとなりました。また、東京2020復興のモニュメントの制作や、新たな被災地復興支援映像の作成を進めており、有明アリーナには復興のシンボルとなる被災地の樹木を植樹する取組なども検討しています。引き続き、国や組織委員会、何より各県の皆様と手を携えながら、東京2020大会が被災地にとって真に実りのあるものとなるよう、全力で取り組んでいきます。

15.多言語対応

お答えします

 東京2020大会の観戦に訪れた海外の方々が、より快適に東京に滞在し、安心して大会を観戦していただくためには、新型コロナウイルス感染症対策を含め、外国語を翻訳するアプリや機器の活用といった多言語化・ICT化の取組も重要です。会場内での放送や飲食店での表示など様々な多言語対応を展開し、大会が、日本人も外国人も、誰もが暮らしやすい「共生社会」のレガシーとして残せるよう、取り組んでいきます。