体操
【概要】
ピスト(試合場) 幅1.8m×全長14m(伝導性パネル)
団体戦(1チーム4名)
「体操競技 Artistic Gymnastics」「新体操 Rhythmic Gymnastics」「トランポリン Trampoline Gymnastics」の3種別に分けて競技を行います。
「体操競技」は、ゆか、鉄棒など決められた器械上の演技について技の難易度・美しさ・安定性などを基準に採点し、その得点を競う競技です。
「新体操」はリボンやボールなどの手具を使いながら音楽に合わせて演技をし、芸術性を競う競技です。
「トランポリン」は、技の出来栄えを見る演技点、回転と捻りの数で算出する難度点、空中に浮いている時間を計測する跳躍時間点を競う採点競技です。
ここがポイント!
体操競技は、技がどれだけ難しいのかを得点化したDスコアと演技の完成度を得点化したEスコアの合計得点を争います。体操競技ならではの宙返り、跳躍などのアクロバットな技、身体の柔軟性などが見どころです。
新体操は、リズミカルで躍動感あふれる動きの中にも、繊細さを兼ね備えた競技です。使う手具と身体が一体化した洗練された美しい動きと伴奏音楽に溶け込んだ芸術性の高い演技が新体操の魅力です。個人競技の凛とした美しさ、団体競技の一糸乱れぬ動きが魅力です。
トランポリンは、演技中のジャンプの高さは男子選手では7mにもなり、間近で見ていると自分の上に降りかかってくるような錯覚をおこすほどの迫力です。また、決勝では予選の得点がクリアされ、かつやり直しができないということから、8位通過の選手でも一発逆転優勝のチャンスがあり、手に汗握る勝負が観戦できます。
歴史
体操は古代オリンピックの種目のひとつでした。その頃はロープ登りや棒高跳など陸上競技の種目もありました。
「体操競技」は、1896年アテネ大会から実施されました。当初は男子のみで実施されていましたが、1928年アムステルダム大会にエキシビジョンですが、初めて女子体操競技が実施されました。
従来、「規定演技」と「自由演技」との総合得点で競われていましたが、1996年アトランタ大会を最後に規定演技が廃止され、現在は、自由演技だけで競技されています。
「新体操」は、個人競技が1984年ロサンゼルス大会から実施され、団体競技は、1996年アトランタ大会から実施されました。
「トランポリン」は、2000年シドニー大会から体操の新しい種目として競技されるようになりました。
詳細事項
(2016年リオデジャネイロ大会種目)
種目 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
体操競技 | ゆか、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒 個人総合(上記6種目)、団体 |
跳馬、段違い平行棒、平均台、ゆか、個人総合(上記4種目)、団体 |
新体操 | 個人、団体 | |
トランポリン | 個人 | 個人 |
体操競技 (男子) |
【ゆか】 【あん馬】 【つり輪】 【跳馬】 【平行棒】 【鉄棒】 |
---|---|
体操競技 (女子) |
【跳馬】 【段違い平行棒】 【平均台】 【ゆか】 |
新体操 | ロープ、フープ、ボール、クラブ、リボンを使いながら音楽に合わせて、13m四方のフロアマットで演技します。 個人演技時間は1分15秒から1分30秒以内です。団体演技時間は、2分15分から2分30秒以内です。 演技で使用する曲は、統一感のある完全なものでなければなりません。伴奏音楽としての特徴・構成がはっきりとした音楽を表現する限り、すべての楽器の使用が認められます。新体操の性質に合わないサイレンや車のエンジン音などは禁止されています。 |
トランポリン | 鉄製のフレームに、スプリングで懸架した縦4.28m、横2.14mのベッド(跳躍する面)を張ったものを使用します。演技は審判員によって演技点・難度点・跳躍時間点が採点され、その合計点数で順位を競います。宙返りの空中姿勢は、タック(抱え込み型)、パイク(えび型)、レイアウトあるいはストレート(伸び型)の基本的な3種類と、タックとパイクの要素を含んだパックがあります。これにひねりを組み合わせて、異なる10本の技を連続して行います。合計点を計算し、得点の高いものが勝利します。また、足以外でも演技可能で、背落ち、腹落ち、腰落ちなどがあります。 |
(2016年リオデジャネイロ大会時点)