近代五種

近代五種

【概要】
一人の選手が一日に全く異質の5種類の競技に挑戦する、限界に挑む競技です。

  • フェンシング(エペ)
  • 水泳(200m自由形)
  • 馬術(障害飛越)
  • コンバインド(射撃5発+ランニング800mを4回)

ここがポイント!

1人の選手が1日に5種類の競技をこなす「近代五種」競技は、体力的にも精神的にも非常に過酷な複合スポーツです。 フェンシングは動と静の中の一瞬の瞬発力が求められ、馬術は馬とのコンビネーションをはかりながら様々な障害を乗り越えていきます。また、一転、水泳は躍動する瞬発力と持久力が求められます。そして、最後のコンバインドはランニングから静止する射撃へと動から静への自制力、持久力、そして集中力が求められます。
各種目には卓越した能力が求められると同時に、静と動が混同する全く異なる種目の流れの中では、各選手にとっても得意・不得意とする種目があります。1つ1つの勝負の中で順位が入れ替わるデッドヒートは、一瞬たりとも見逃せません。

歴史

近代オリンピックの創立者であるクーベルタン男爵が、古代ギリシアで行われていた古代五種(レスリング・円盤投・やり投・走幅跳・短距離走)になぞらえた近代五種として競技化を提案したのが始まりと言われています。
この「古代」五種競技に対して「近代」という言葉がつけられています。
ヨーロッパにおいては非常に人気があり、王族・貴族のスポーツとも呼ばれ、クーベルタン男爵はこの「近代五種」をスポーツの華と評したとも言われます。
1912年ストックホルム大会で正式競技となり、シドニーオリンピックからは女子種目も加わりました。

詳細事項

(2016年リオデジャネイロ大会種目)

種目 男子 女子
競技の詳細

【フェンシング】
エペ
1分間一本勝負(総当たり戦)

【水泳】
200メートル自由形のタイムレース
100分の1秒まで計時します。

【馬術】
障害飛越競技
12障害15飛越(ダブル、トリプル障害を含む)
障害の高さ:最高120cm
貸与される騎乗馬は抽選により決定します。

【コンバインド】
射撃とランニング(交互に4回行います)
射撃:レーザーピストルを使用し、的に5回命中させます。
ランニング:800m
フェンシング、水泳、馬術の合計点の得点差を4点=1秒とし、上位の選手からスタートします。ゴールした順番が最終順位となります。

(2016年リオデジャネイロ大会時点)