馬術

馬術は、人馬一体となった演技の正確性と芸術性を競い合う競技です。種目には、あらかじめ決められた規定演技を行う『チャンピオンシップ』と、選手が自分で選んだ楽曲に合わせて演技を行う『フリースタイル』の2種目があります。

競技風景(2010年ケンタッキー世界選手権大会)

出場選手は、障害の種類や程度に応じて、5つのクラス(グレード)に分類され、個人戦ではグレードごとに競技を行うことになっています。団体戦では、グレードを問わずにチームを組み、競技を行います。

馬術競技では、選手はジャケットを着て、ヘルメット、乗馬用ブーツ、手袋などを身につけることが義務づけられています。また、馬には鞍や手綱などの用具を装着しますが、障害によって一般に使用されている馬具では不自由や安全性に問題がある場合は、それらを補うために改良された「特殊馬具」を使用することが認められています。

歴史

障害を持った人たちの乗馬は、当初はリハビリ目的で発展してきました。古くは古代ギリシャ時代の傷を負った軍人のリハビリに乗馬が活用され、20世紀には、理学療法の一環として乗馬が用いられるようになりました。

パラリンピックでは、1984年のニューヨーク・エイルズベリー大会ではじめて馬術競技が行われ、1996年のアトランタ大会からは、連続して正式競技に採用されています。

障害区分

  • 肢体不自由(車いす)(立位)
  • 視覚障害

(2016年リオデジャネイロ大会時点)